2021.05.21 up

暦のおはなし

蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)

蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)

七十二候の中で、小満(しょうまん)の初候にあたります。

 

蚕(かいこ)が桑の葉を盛んに食べ始める頃。

ひと月ほどで繭を紡ぎ、美しい生糸が作られ絹織物の原料となります。

 

蚕は我々の身近な存在な存在として、古くは『日本書紀』にもその名がみられ、戦前までは農家の約4割ほどが養蚕に携わり、蚕の餌となる桑の葉が実る桑畑が広がっていました。

旧暦の4月のこの時期は、桑の葉を摘む時期ということから、別名「木の葉採り月(このはとりづき)」とも呼ばれています。

 

 

日本の産業を支えた蚕糸業

 

絹の輸入国であった日本、江戸時代に急速に品質の改良が進められ、開国後に貿易が始まると、日本産の絹製品は欧米諸国に対する重要な輸出品のひとつとなります。明治時代に入ると殖産興業の後押しもありさらに勢いをまし、1872年に富岡製糸場での操業を開始します。当時は製糸工場として世界最大規模であったと言われています。

最盛期には世界トップシェアを占めていたと言われ近代化を支えてきた日本の絹ですが、ナイロンなどの化学繊維の台頭におされ生糸の需要が減少し、養蚕・製糸業はみるみる衰退していきます。

 

近代化の象徴であった富岡製糸場も1987年に生産を終了し、115年もの長い歴史に幕を閉じました。

 

 

田毎の月

長野県千曲市の姨捨山(おばすてやま)にある棚田にきれいに月が映る名所のこと。なだらかな山の斜面に段々と広がる大小の様々な形の田植えを前に水を張った棚田。その田んぼの水面に夜空に浮かんだ月が映し出されます。

 

『七十二候(しちじゅうにこう)』 とは・・・
1年を72に区切って、季節を細かく分け、そのひとつひとつは気象の変化や動植物の様子を短い言葉で表現されています。『二十四節気』は半月ごとの季節の変化を示していますが、これをさらに分けて、5日ごとに区切って表したものを『七十二候』といいます。季節の変化を細かく見つめ、農作業に生かしていたようです。

詳しくはこちらから

 意外と知らないカレンダーのあれこれ 教えて!めくろう君(七十二候について)

 

 

蚯蚓出(みみずいづる)

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蚯蚓出(みみずいづる)

2021.05.10 up

蚯蚓出(みみずいづる) 七十二候の中で、立夏(りっか)の次候にあたります。   蚯蚓(ミミズ)が冬眠していた土…

蚯蚓出(みみずいづる) 七十二候の中で、立夏(りっか)の次候にあたります。   蚯蚓(ミミズ)が冬眠していた土…

 

 

春夏秋冬の『四季』。立春から大寒までの『二十四節気』。そして、それをさらに細かく分けて表現した『七十二候』。言葉にはさまざまな意味が込められており、字面を見るだけでも季節を感じられそうです。

 

 

蚕(かいこ)は古くから人々の暮らしを支える重要な存在で、家畜として扱われていたため「一匹、二匹・・・」ではなく「一頭、二頭・・・」と数えられます。また、「おかいこさま」と敬われているのも同じ理由です。

めくろうくんのちょっと雑学!?

 

 

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四季の移り変わりと共にある二十四節気、方位や時間、日々の吉凶を示す六曜など、日本の暦は365日、1日1日がそれぞれの意味を持っています。1日の大切さと四季折々の暮らしの節目を、暦の中で感じてください。12ヵ月のイメージを12色で伝える、使いやすいカレンダーです。

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