2020.11.15 up

[今月のRemind 11月編] なぜ七五三は11月15日に行われるの?

お子さんのいる家庭では一大イベントの七五三。男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳という節目に、子どもの健やかな成長と健康を祝い、氏神様や神社にお参りに行きます。七五三の時期は神社や写真館も七五三ムードでにぎやかですよね。ところで、どうして七五三のお祝いは11月15日に行われるようになったのでしょうか?

 

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2020.11.01 up

秋が深まりいよいよ寒さも本格的になってきた11月。今年もあと2か月となりました。紅葉も見頃でまだまだ秋を楽しみたいところ…

秋が深まりいよいよ寒さも本格的になってきた11月。今年もあと2か月となりました。紅葉も見頃でまだまだ秋を楽しみたいところ…

 

 

もともとは誕生日にお祝いしていた

もともと、3歳、5歳、7歳のお祝いを同じ日に祝っていた訳ではなく、子どもの誕生日に祝っていました。11月15日に祝われるようになったのは明治時代以降のこと。11月15日の由来にはいくつか説がありますが、それらを知るためにはまず七五三の由来から知る必要がありそうです。

 

 

武家の通過儀礼と庶民の慣し

通過儀礼とは、人が一生のうちに経験する、誕生・成年・結婚・死亡など、重要な節目にあたって行われる儀礼のこと。宮廷や武家の間では、「帯解(おびとき)」「袴着(はかまぎ)」「髪置(かみおき)」という子どもにまつわる通過儀礼がありました。

「帯解」は、7歳の女児がそれまで着ていた紐のついた着物から、帯を締める着物に替える儀式。「袴着」は、5歳の男児が初めて袴を着ける儀式。「髪置」は、それまで剃っていた髪を3歳から伸ばし始めるという儀式です。これらは単独の通過儀礼でしたが、江戸時代後期にひとつにまとまって「七五三」になったと言われています。

 

また庶民の間では、3歳になると、死亡率の高い時期を乗り越えたとしてお祝いをしていました。7歳になると、男女ともに氏神に参り、正式に地域社会の一員として認められ村の行事にも参加するようになります。庶民の間でも、3歳と7歳は特別な節目だったのですね。

現代のような七五三の祝いは、武家で行われていた通過儀礼と庶民の慣しが合わさってできていったのではないかと考えられています。

 

 

なぜ11月15日なの?いろいろな説

七五三は地方や各家庭ごとに吉日に行われていたものでした。それが11月15日になった説としては「収穫を祝う各地の秋祭りが11月15日頃に行われており、そこで7歳の子どもが氏子入りをすることが多かったため」というものや「徳川五代将軍綱吉の子、徳松が11月15日に無事に5歳を迎えた祝いにちなんで」というもの、「旧暦の11月15日が今でいう大安吉日だったから」というものなど諸説あります。

正確なことは分からない状態ですが、7歳のお祝いは「人間の社会に加わる」という大事な意味合いを含んでいましたので、秋祭りで7歳の子が神様と村人に認めてもらう儀式はとても重要なものだったと推測されます。由来としては、一つ目の説が有力といえそうですね。

 

 

七五三が11月15日に行われるのは、このような背景があったからなのですね。子どもの成長を祝う気持ちは昔も今も変わらないものですが、現代の七五三においては、それほど11月15日にはこだわらず、10月や11月の気候のいい日に行うことが多いようです。

子どもの成長は喜ばしいですが、初穂料だけでなく、着物のレンタル代や着付け代、写真代など、出費はかなりのもの。写真館やレンタル衣装店では早割サービスなどもありますので、お得にお祝いしたい方は時期をずらして七五三を行うのもいいですね。

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